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メンタルヘルス不調者増加中

先日、財団法人労務行政研究所より「企業におけるメンタルヘルスの実態と対策」が発表されました。
この調査は、全国証券市場の上場企業(新興市場の上場企業も含む)3589社と、上場企業に匹敵する非上場企業(資本金5億円以上かつ従業員500人以上)328社の合計3917社を対象に行われたものです。

最近3年間におけるメンタルヘルス不調者の増減傾向

最近3年間のメンタルヘルス不調者の増減傾向に関する設問に対し、「増加している」と回答した企業は全体の44.2%、「横ばい」が33.7% 、これに対して、「減少している」と回答した企業は9.5%に止まり、依然としてメンタルヘルス不調者が増加を続けているという結果となりました。
メンタルヘルス対策の実施状況

メンタルヘルス対策の実施状況については、何らかの対策を「実施している」企業が86.5% となり、前回2008年調査の79.2%と比べ7ポイント増加しました。

特に300人未満規模では2005年35.9% 、2008年57% 、2010年72.4%と急速に実施率が高まり、2005年からわずか5年で2倍になりました。
具体的な実施対策としては、「心の健康対策を目的とするカウンセリング(相談制度)」が70.2%、「電話やEメールによる相談窓口の設置」が67.0%、「管理職に対するメンタルヘルス教育」が59.6%と多くなっています。

前回調査から特に実施割合が高まっているのは、「一般社員に対するメンタルヘルス教育」で、2008年の29.3%が2010年には44.5%となっています。これはメンタルヘルス教育の対象がラインケアを担う管理職に加え、セルフケアを行う一般社員自身にも重点が置かれるようになってきていることを表していると言えるでしょう。

 先日、国立社会保障・人口問題研究所が、自殺・うつで失われた労働者の経済損失が年間2.7兆円に上るとする初の推計を公表するなど、社会的にメンタルヘルスに対する関心が一層高まってきています。企業規模にかかわらず、メンタルヘルス対策の実施が必須の時代となっています。


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